グリーストラップ使用のみなさまへ
飲食店や中華料理店、レストラン、ホテル、学校給食、病院等の厨房の排水には、大量の食材を調理し食器の洗浄をするので、多量の油分が含まれています。この油分を除去することなく排水しますと、宅内の排水管や公共下水道の汚水管をつまらせ、維持管理で大きな問題となるばかりでなく、下水処理場や浄化槽の処理機能を低下させ、最悪の場合、処理水放流先河川の水質等に影響を与えます。
これらを防止するために、『グリーストラップ』(下記参照)を設置しなければなりません。油脂等はトラップ内にたまりますが、そのトラップの十分な維持管理、定期的な清掃を行わないと、トラップの機能をはたさなくなり、排水管のつまりや、悪臭の発生、下水処理場や浄化槽の処理機能低下の原因となります。
グリーストラップは、必ず下記の定期清掃をしてください。
また、清掃の際、自分の排水管さえきれいになればいいと、公共下水道へ油脂分を流しますと、公共下水道汚水管がつまり、自宅からの排水が流れなくなるばかりか、近所の住民の排水も流れなくなり、多大なる被害が及ぶ恐れもありますので、清掃にも十分気をつかいましょう。
グリーストラップとその維持管理について
(飲食店業の方は必ず設置してもらうものです。)
具体的には、以下の4点の管理を確実に行ってください。
- バケット(金網かご)の清掃は毎日行ってください
- 浮き上がった油脂やごみ(残渣)は、週1回程度(多いときは毎日)除去してください。
- グリーストラップの槽内の沈殿物は、月1回程度除去してください。
- グリーストラップの清掃は2~3ヶ月に1回程度行ってください。
公共下水道へ放流する基準が、下水道法および須賀川市条例によって以下(主なもの)のように定められています。
検査項目 | 内容 | 基準値 |
---|---|---|
pH | 水素イオン濃度。pH7を中性として、酸性かアルカリ性かを判断する指数。 | 水素指数5を超え9未満 |
BOD | 生物化学的酸素要求量。(水質汚濁の指標として用いられる。)水中の汚濁物質(主に有機物)が、微生物によって分解される酸素の量。 | 1ℓにつき5日間に600mg未満 |
SS | 浮遊物質量。水中に存在する固形粒子の量。水の濁りの度合いを判定し、水質汚染の指標として用いられる。 | 1ℓにつき600mg未満 |
ノルマルヘキサン | ノルマルヘキサン(主に油脂分)の含有量。 | 動植物油脂類含有量1ℓにつき30mg以下 |
※油を使用する飲食店では、上記の基準値を確実に上回ることから、グリーストラップを設置して、放流前に油を除去する必要があります。
事前にある程度油を除去・減量する方法として、次の方法がありますので、参考にしてください。ただし、使用方法や一定の費用がかかることなどもありますので、メーカーなどにご相談ください。
方式 | 使用方法と特徴 | 留意点 |
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オゾン式 | オゾンランプなどにより発生させたオゾンガスを槽内に供給する。 | オゾンガス発生装置の場所が必要。 |
酵素式 | 毎営業終了時に製造された酵素水を厨房内に撒く。 | 酵素水を作る機械の場所が必要。 |
微生物シート式 | グリーストラップ内に微生物を封入した油吸着シートを浮かべる。 | グリーストラップのみで微生物は流れ出にくい。 |
粉末微生物式 | グリーストラップ内に微生物(粉末)を毎日手で投入する。 | グリーストラップのみで微生物流出の可能性がある。 |
液体状微生物式 | グリーストラップ内に微生物(液体)を点滴。装置で自動投入する。 | グリーストラップのみで微生物流出の可能性が高い。 |
固形状微生物式 | グリーストラップ内に微生物(固形)を吊り下げ徐々に溶かす。 | グリーストラップのみで低温時は溶け出しにくい。 |
循環ろ過フィルター式 | グリーストラップ内の汚水を汲み上げ、フィルターでろ過し、水を元に戻す。 | グリーストラップのみで設置場所フィルターの交換がしづらい。装置が臭う。 |
このページに関するお問い合わせ
上下水道部 下水道施設課 管理係
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